引用・メモなど。ギャリー・アルセン「アメリカ暮らしの常識・非常識」(原題 American Ways ジャパンタイムズ刊 小松哲史訳)から。
「骨の髄まで染み込んでいる個人主義」(Individualism)・プライバシー尊重とすべての人間の平等。
幼少期から自分の意見を持つように叩き込まれる。18歳をすぎたら両親の元から離れる。20過ぎで家にいるとImmature(大人になりきれない)、tied to the mother’s apron strings(へその緒が母親につながっている)とされる。
「アメリカ人にとっての理想像は、個人として自立し、物事を処理していける人間」。優柔不断で過保護(overly dependent)な人間はダメ。
親を尊敬しない。「歴史的、生物学的偶然」で生まれたと考える。
「現在の地位がどあれ、どんな人でも高い地位に上りうるう可能性を持っており、最低限の敬意ある扱いは受けるべき」客と店員が平等。ウェイトレスが親しげに話すなど、誰もが気軽に「Hi!」と言うのは「徹底した個人主義」=「平等観」から来ている。大学のパンフに短パンTシャツの校長が載る。
過去よりも明日。「Progress is our most important product」。「Better thing for better living through chemistry」などのコピー。
education、training(研修)好き。自らをimprove(向上)するためにワークショップやセミナー、トレーニングコースなどを受ける。「a person who learned to walk again」には惜しみない賞賛。
囚人ですら裁いた人間と同等の権利を持っている=「罪を犯したのは、たまたま貧困などの厳しい逆境におかれていたせいで、特定の”個人”が悪いわけではない」
ボランティアが活発。how to booksも多い。
「Where there’s a will, there’s away」(やる気があれば、おのずから道は開ける)
「well-organized person」を評価する。時間は管理するものであり、毎日賢く使うもの。計画と効率性。行動を重視する。常に何かやっている。計画的なレクリエーションを好む。
初対面の人とはsmall talkからはじめる。宗教や政治の問題には深入りしない方がいい。
「close friends」「friends」「acquaintances」の段階。
ピンポン玉のような会話が一番いい。議論には深入りしない。意見の食い違いは妥協で解決。口約束を信用せず、大切なことをは文章にする。
話の核心(the point)を求め、客観的な事実(the fact)を信用する。「この目で見る」。公式化や一般化は好まない。「数字を見るとなぜか気持ちが落ち着きます」。
「いい考えとは役に立つ考え」。realistic、down-to-earth、hardheaded(実際的な)、sensible。
対してimpractical、unrealistic、too abstract、a lot of hot air(まったくの空論)、just theoretical(理屈っぽい)。
・習慣
1時間を正確に守る。
2敬意をはらって平等に接する。
3店員、ウエイター、秘書、タクシーの運転手に礼儀正しくする。
4話し相手とは少なくとも腕の長さ分ぐらいは離れて立つ。ただし1相手を殴ろうと思っている2キスしたり抱きしめようとしている3傍らにいて欲しいと言われているときは別。
5「お辞儀のように相手に対する過度な礼儀作法をしない」
政治や政治家はあまり信じない。政府が強くなればサービスはよくなるが、反面自由が侵害される懸念があるため、あまり細かく文句は言わない。自国の政治家の悪口を言うが、他国の人間に批判されるのは逆にむくれる。法律やルールは順守する。
出入国管理と移民事務を扱う部署はテキトー
「選抜するのが教育の目的ではない」。「できるだけたくさんの人に教育の機会を」
暗記より分析、統合力が大事。オールラウンドな、役に立つ知識。
買い物で値引き交渉はしない。「Let the buyer beware」(消費者は賢くあれ)「You get what you pay for」(支払っただけのものが手に入るのだ)「There’s no freee lunch」(タダほど高いものはない)。安売り品はそれだけの価値しか無い。
・アメリカの組織や団体についての偏見など
1責任者に会うのが効果的。 「各レベルの人間が、それぞれ仕事を分担し、効率的に処理をする」。
2我を通せばなんとかなる。
3「仕事が出来ない職員がほとんど」というイメージ。 1とつながる。
4「規則よりもコネの方が大切」 コネがあって上手くいったケースはあるが、基本的には平等な手続きが踏まれる。
・アメリカの組織が持つ特徴
1competence(能力)がなければ働けない。2efficiency(効率性)の向上。3rule of law(規定遵守)の精神。「組織運営の原則と施行細則は文書化されており、だれもが守らなければなりません」。
ブラジル出身の学生が、手続きを踏めば学資援助が受けられた。
電話と郵便が頻繁に使用される。直接会うほうがいいという考え方はない。効果的に物事を運ぶのが最優先。
・ルームメイトのマナー
1プライバシーの尊重。2私的所有物の尊重。3費用は平等に負担。4互いの気配り。5好みははっきり言う。
・仕事
職場には「家庭的な雰囲気が一番」。ビジネスマンにはinformality(気取らなさ)。ファーストネームで呼び合い、互いに気を使う。
管理職と平社員でも平等に振るまう。
プレゼントはやたらにしない。同僚や上司にすると「見返りを求めるための不正行為」となる。
書き連ねてきたがほぼ全てが個人主義を実現するための慣習。中途半端な集団思考がないために、逆に個人個人のプライバシーと権利が尊重され、コミュニティー全体が円滑に進むようになっているという印象。